ZACブログ

カウンセリングやメンタルヘルスに関するお役立ち情報などを書いていきます。


身近な人を大切にするために必要なこと part1


 

お互いに安心して関わるために「境界線を尊重する」


身近な人間関係には、親密で近いからこそ抱えてしまう難しさがありますよね。今回は家族やパートナー、恋人、友人同士など身近な関係について考えます。
第一弾はお互いに安心して生活するために大切な「境界線」について考えていきます。

・境界線とは?
人間関係における「境界線」とは、例えば花壇の柵や家のまわりの塀、大切なものをしまっておく宝の箱、といった物に例えられることがあります。自分の大切にしている“こと”や“空間”や“物”に他人 が許可なく立ち入って荒らされたり傷つけられたりすることを防ぐために「ここから先には勝手に入らないでね」と示すものです。
境界線には大きく分けて3つの種類があります。

①物理的境界線
これは身体や持ち物を守る境界線です。
勝手に自分の身体を触られる、断りなく自分の持ち物を使われる、こんな時に物理的境界線が侵害されたと感じます。

②心理的境界線
これは、心や気持ちを守る境界線です。
自分が聞かれたくないことを聞かれる、話したくないことを話させられる、こんな時に心理的境界線を侵害されたと感じます。

③社会的境界線
これは法律やルール、マナーなどで守られる境界線です。

こうした境界線は、親しい関係だからこそ破ってしまいやすくなります。
DVなどの極端な例だけでなく、つい遠慮なく他人には聞かない事でも聞いてしまう、相手の気持ちを確認しないで接してしまうことがおこりやすくなります。しかし、どんなに親しい関係であっても、また(破った側からすると)些細な事と思える場合でも、境界線を破られてしまうと人は傷ついたり、ショックを受けたり、怒りを感じたりするものです。それが繰り返されたり、大きなショックをうけることがあると、安心していられる関係ではなくなってしまいます。
もし自分の境界線を無視されて破られた、と感じるのであれば、相手に伝えたり信頼できる人に相談したりすることが大切です。

では身近な関係を大切にするために、境界線の考えをどう活かしていけばよいでしょうか?
境界線の侵害は、無理強いや脅迫の形で現れることが多くあります。
逆に言えば、「お互いが本当の意味で同意をしている」ことがとても大切なのです。
本当の意味での同意とは、同意をしなくても「罰を与えられたり危害を加えられる心配がない状態で決めることができる」ということや、「お互いに相手を大切に思う気持ちがある」ということ、その行為をしたら「起こるかもしれないことをお互いが分かっている」こと等が基盤に成り立ちます。
「これについて聞いてもいい?」「これってあなたはいやじゃない?」
親しいからついわかったつもりになっていることでも、丁寧に互いの意思や気持ちを聞くこと、そしてお互いに自分の意思や気持ちを安心して表現できることが大切です。

自分が守りたい境界線はどこなのか?
相手が守りたい境界線を大切に出来ているだろうか?
身近な関係だからこそ、改めてこれらについて考えてみるのはいかがでしょうか。

 


問題をスモールステップで考える

私たちが悩んでいる時、たいてい問題を大きく、漠然としたものとして捉えてしまいがちです。
例えば「もっと自信を持ちたい」、「職場でうまくやりたい」といった悩みはよく聞かれるかと思います。そういった悩みについて考え始めると、いやな気持になってしまって気分が落ち込んだり、考えるのをやめてしまったりしますよね。そしてまた気づくと同じ悩みを抱えてしまっている…というようなことがあります。

同じことを10分以上頭の中でグルグルと考え続けてしまう場合、それ以上答えが見つからないことが多い、ということがわかっています。
そのような時は大きな問題を小分けにし、スモールステップにしていくことが役に立つことがあります。

この時に大切なのは、
①できるだけ具体的に言葉にして書き出し、細分化する。
②達成しやすいことから難しいことまで並べてみる。
③やりやすいこと、簡単に思えることから手を付けていく。小さな階段を上るように。
④時々振り返りをして自分のがんばりを認める。


いきなり全てを解決することはできなくても、 大きな問題を小分けにしていくことで、突破口を見つけることはできます。
対処できそうなこととできないことを見極め、対処できることから手を付けてみるだけでも気持ちや生活は変わります。
ただし、問題を小分けにしたり言葉にすること自体、初めての場合には難しいかもしれません。
カウンセリングでは、カウンセラーからも積極的に質問しながら、「大きな悩み」を「取り扱える小さなサイズ」にしていくお手伝いをします。
できることから手を付け、どんな風に自分や生活が変化していくか、いっしょに色々なことを試してみましょう。

在日コリアンのためのカウンセリグルームを開設した理由

私たちは2020年10月、京都市において在日コリアンカウンセリング&コミュニティセンター(ZAC)を開設しました。本センターは、臨床心理士や精神保健福祉士などメンタルヘルスに関わる専門職と地域でコミュニティ活動を行う方、在日コリアンと日本人がいっしょに企画し、開設しました。
 

ZACでは、設立前から10年近くにわたり問題意識をもった在日コリアンと日本人で研究会や自助グループ活動を行ってきました。その中で「安心して通える在日コリアンのためのメンタルサポートセンター」を求める切実な声があることに気づきました。 

(詳しくは日本質的心理学会学会誌『質的心理学研究第18号』に掲載された「『してもの会』におけるRespecful Racial Dialogueー在日コリアンと日本人の『分断から動き出す交流』」をご覧ください) 


カウンセリングでは、自分の家族のことや生い立ち、所属するコミュニティのことをカウンセラーに話すことがあります。また職場で不安に感じること、対人関係の悩みについてもテーマになることが多いでしょう。これまでカウンセリングを利用した在日コリアンの方からしばしば聞いてきたのが、
「家族のことや自分のアイデンティティについて相談しようとしたら、カウンセラーが在日コリアンの事を全く知らないために、在日コリアンについて一から説明しなくてはいけなくて…自分のカウンセリングどころじゃなくなってしまった」
「自分の悩みを話したところ、カウンセラーの持つ無意識の偏見や差別にあってしまい、カウンセリングをやめてしまった」
といった話でした。

もちろん、全ての悩みの原因がルーツに関わっているわけではないかもしれません。
在日コリアンであることはその人の一つの側面にすぎないこともあるでしょう。
しかし、私たちはあくまで個々人に立脚しながらも、在日コリアンであることも含めたその人の全体を理解し、取り扱っていくことができる場が必要なのではないかと考えました。

ルーツについて話したい方もそうでない方も、多様な在日コリアン一人一人の悩みに寄り添うカウンセリングをこれからも行っていきたいと思います。


 

「マイクロアグレッション」を

知っていますか?

 

在日コリアンが感じている「差別って言えるかわからないけど」「日常生活のいろんなところで出会うモヤモヤする」言動

「日本語上手ですね?」
「留学生ですか?」
「日本生まれだったらほぼ日本人じゃん!」
「ワールドカップどこ応援するの?」
「日本人とか外国人とか関係ないよ」
 「ヘイトスピーチなんて一部のおかしな人のやってることだから気にしなくていいんじゃない?」

大丈夫な人もいるかもしれない、でもやっぱりなんか気になる言葉。

実はこれ、「マイクロアグレッション」という名前がついていて、アメリカを中心に研究が進められているんです。
アメリカのBLM(ブラックライブズマター)運動など人種差別問題への関心が世界的に高まっています。そんな中であからさまな差別やヘイトスピーチだけでない、学校や職場、友人関係の中など日常の何気ない場面で現れる「差別とまでは言えないけどなんかひっかかる」「もやもやする」言動にスポットが当てられるようになりました。日本でもNHKを中心にメディアやSNSでもにわかに注目が集まっています。

「マイクロアグレッション」とは民族・人種的少数者の方だけでなく女性、LGBTQの方々など社会的少数者に対して「軽く扱ったり」「見下したり」「経験を否定したり」する言動を指しています。言っている本人は悪気がないことが多く、善意から話していることすらあります。
一見ささいなことと見過ごしてしまいがちですが、実はこのマイクロアグレッションが繰り返されることで、うつや不眠、心臓疾患などの影響があるとされ、心身に大きなダメージが与えられることがわかってきています。

また医師やカウンセラー、医療・福祉職など対人援助に関わる専門職の人によって行われることもあります。つまり日常的なマイクロアグレッションによってうつや不眠となった方が病院やカウンセリングを受けに行った先でさらに被害を受けてしまうということも起こり得るのです。
こうした状況を改善するために、ZACは創設されました。

このマイクロアグレッションからどうやって自分を守っていくか、また遭遇した時にどうやって自分や大事な人を助けられるか、そしてどうやって傷ついた気持ちや心を癒し、回復していくか、在日コリアンカウンセリング&コミュニティセンターでは今後情報発信していきたいと思います。
その第1弾としてマイクロアグレッションについて日本で初めての翻訳本が出版されました。私たちZACも翻訳者として参加しています。ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。

この文章は「つながる在日コリアンのコミュニティ Man&Me マンナミー」さんにご紹介いただいた文章を再編集したものです。
 https://www.facebook.com/mannamii.jp/ 

 

2021年4月17日

なぜ感情はあるの?

不安で頭がいっぱいになってしまい冷静な判断ができなくなってしまう、
怒りがコントロールできずに大声をあげたり攻撃的なことを言ってしまう、
憂うつな気持ちにとらわれて一日中何もできない、
こういった事にお悩みの方は多いかと思います。
自分の感情に振り回されてほとほと疲れてしまう、怒りをコントロールしろと言われても難しい、そういったことがある方もいるかもしれません。
私たちにはなぜ感情があり、感情とどのように付き合っていけばいいのでしょうか?

今日は「なぜ感情があるのか」について考えていきたいと思います。

例えば山を登っていて、前からクマが現れた時、人は恐怖を感じます。
あるいは車が猛スピードで自分に向かって走ってきたら、やはり怖くなりますよね。
感情はこうした状況に対する反応であり、逆に言えば、私たちが今どのような状況に置かれているのか、というメッセージを伝えてくれています。

例えば恐怖は、危害の可能性を伝えています。そして私たちに「逃げろ!」もしくは「戦え!」という強いメッセージを伝えてくるでしょう。
怒りは、境界を破られている状況を伝えています。そのため「破ってくるものを自分の領域から押し出せ!」「攻撃しろ!」というメッセージが伝えられます。
不安は、将来の脅威を伝えています。そこには「備えろ!」注意深くなれ!」というメッセージが込められています。
もしこうした感情がなければ、適切に状況に対処できなくなることがあるでしょう。
また感情が不快で強いのは生存に関わる危機を知らせ、私たちに状況に対処しろと明確に伝えるためです。
目覚まし時計、アラームといっしょですね。
もし目覚まし時計がやさしく小さくなっていたのでは、起きられませんよね。
その意味で感情は人間が生きていく上で不可欠なものと言えます。

しかし、感情がやっかいなのは、感情は時として状況を誤って伝えることがあります。
また感情はヒントであり、可能性を知らせていますが、決して事実そのものではありません。
不安を感じているからと言って必ずしも危険が迫っているとは限りませんし、怒りを感じているからと言って攻撃することが最善の方法ではないことがあります。

カウンセリングの目的の一つは、感情について正しく知り、その取扱い方を模索することにあります。不安のあまりこれまで避けていたことやできないと思っていたことでも、新しい学習や経験を積むことで変化していくことができます。
カウンセリングを通して新しい感情との付き合い方を探っていきましょう。

参考文献『不安とうつの統一プロトコル:診断を越えた認知行動療法ワークブック』
 

2021年4月3日

 悩みを悪循環のパターンと捉える


日常生活の中で、悩みって尽きないものですよね。
人間関係、仕事や学校、ままならない自分。。
人生は悩みと共にあると言っても過言ではありません。
では悩みとはいったい何なんでしょう?
様々な捉え方があるとは思いますが、悩みを「繰り返される悪循環のパターン」と捉えてみましょう。
逆に言えば、たまたま起こった一回の出来事であれば、それは「事件」や「事故」とは言えても、悩みとは言いませんよね。
多くの場合、悩みとは繰り返されることで、しかも一人では変えることが難しいことを指すかと思います。
例えば、
仕事でミスをして注意を受けた
その後で自分を責めてしまって落ち込んでしまった
自信がもてなくなってしまい、緊張して余計に仕事でミスをしてしまう。

友人やパートナーからの何気ない一言で自分がカッとして怒ってしまった。
どうして自分はすぐカッとしてしまうんだろう。
後悔するけどまた同じことをしてしまう。

やらないといけない事に手が付けられなくて締め切りに遅れてしまった。
どうしていつも自分はやる事が遅いんだろう。
そう思うと余計に手が付けられなくなって、ついスマホを見て時間をつぶしてしまう。

こうした悪循環が出来上がってしまって、しかもそこから自力で抜け出すことができない。
だからこそ「悩み」と呼べるものになってしまうのではないでしょうか。

カウンセリングではこのような悩みについてお話を伺いながら、どのような状況(他者、出来事)に対してどのような反応(感情、行動など)が起こっているのか、そのメカニズムやパターンを探っていきます。
悪循環が繰り返されている時、そこには悪循環を支える「何か」が存在します。
その人特有の考え方の特徴や持っている行動パターン、あるいはその人の置かれている環境…いろんな方面から悪循環を支える要因を見つけ出し、そこにアプローチしていくことで、悪循環から抜け出しより良い循環に変えていくことがカウンセリング目標の一つになります。
変えようとすると、一見どうしようもなく抜け出せないように思える悩みでも、メカニズムを「見る」ことで、突破口が生まれてきます。小さな変化でもそれを繰り返すことで、悪循環を解消することは不可能ではありません。
カウンセリングを通していっしょに考えていきましょう。


2021年3月21日

ZACでのカウンセリングの流れをご紹介します



今日はZACでのカウンセリングのスタートから終結までの流れをご紹介します。「カウンセリングってどう始まっていつ終わるの?」という方はぜひご覧ください。カウンセリングの進行中、今自分たちはどこにいてどこに向かって進んでいるのか、いつも確認しながら進めていきましょう。


①初回申込より、初回申込書を記入して送信してください。

②折り返しこちらからカウンセリング日時等について返信いたします。

③初回面接…1回 お悩みの概要をお聞きし、カウンセリング頻度などを話し合います。
 1回のみのカウンセリングをご希望の場合は、その回で得たい内容をお聞きしできるだけお応えします。

④問題の把握と整理(アセスメント)…平均3~5回程度 
  問題の全体像を順を追ってお聞きします。ご自身の自己理解やこれまでの振り返り、問題の整理に役立つよう進めていきます。一人ではうまく整理できないお気持ちを言葉にするお手伝いをしたり、悪循環や問題が繰り返されるメカニズムをいっしょに明らかにしていきます。

⑤目標の共有…1回
  一見解決できないと思える問題でも、問題を小分けにしてスモールステップで目標を立てることで問題に対処していくことができます。いっしょに無理のない目標を立てていきましょう。  

⑥問題解決…お悩みの内容によって数回~
  考え方のクセや傾向を知りその幅を広げる、取り扱いにくい感情を自分なりに取り扱えるようになる、新たな行動のレパートリーを広げるといった現在に焦点を当てたアプローチを行います。他にも過去の体験を整理するお手伝いなど、ご希望に応じて行っていきます。  

⑦振り返りと終結…1~2回

⑧終結後のフォローアップ…必要に応じて

以上が、ZACでのカウンセリングの流れです。
ひとりひとりのニーズあった進め方をしていきますので、ご希望はお気軽にお伝え下さい。

2021年3月13日

カウンセリングってどんなことをするの?


「カウンセリングって何をするんですか?」
「話を聞いてもらえるだけなんじゃないですか?」
という疑問をしばしば耳にすることがあります。
相談したいことがあっても、具体的にカウンセリングってどんなことをするのかわかりづらいと、実際のところわざわざお金払って利用するのも…と思いますよね。

一口にカウンセリングと言っても実はいろんなやり方があるんです。
ここではざっくりふたつに分けて紹介します。
一つはクライエントさんが自由に話をするタイプのカウンセリング。このタイプでは自由に話す中で大事なことに気づいたり、気持ちが整理されたり、気分がすっきりすることがあるでしょう。カウンセラーも気づきを教えてくれたりします。多くの人がイメージするカウンセリングはこのようなタイプのものではないでしょうか。
もう一つは問題や困りごとに焦点を当てて、どうすればそれらを解消できるか、少しでもよい状態にできるか、という視点から行うカウンセリング。ここではカウンセラーとクライエントはチームを組んでお互いに知恵を出し合い、問題に向かっていっしょに作戦を立て、日常生活の中で実践できるような工夫を探ります。その過程で、カウンセラーは心理的なスキルをお伝えしたり、実際に練習してみたりします。そして、今までにはなかったような行動や考え方の幅・選択肢を増やすことを目指します。
せっかくお金を払うのだから、自分の希望や相性、目的にマッチするカウンセリングを見つけたいですよね。
どのようなカウンセリングが受けられるのか、直接問い合わせてみたりカウンセラーに率直に聞いてみるのもありでしょう。ZACでもそうした疑問やお問い合わせは大歓迎です。カウンセリングを迷っている段階でも、カウンセリングに対する不安や疑問は遠慮せずにお問い合わせください。
今後もZACで受けられるカウンセリングの中身や心理的スキルについて、ご紹介していきますね。




       2021年3月6日

自分なりのストレス対処法を見つけてみませんか? 


私たちは日々の生活の中で、様々なストレスに直面します。
ストレス状況を根本的に解決することは大切ですが、時間も気力もかかることが多いですよね。
そんな時に役に立つのが「コーピング」の考え方です。
コーピングとは、「意図的な対処」のことです。
つまり何か困ったことや問題が起こった時に備えて事前に準備し、その問題や課題に「こう考えてみようかな」「こう動いてみようかな」と意識的に対処すること(『認知行動療法実践ワークショップⅠ』伊藤絵美 著 より)なんですね。
コーピングには「認知的コーピング」と「行動的コーピング」の2種類があります。
認知的コーピングとは、頭の中のイメージや考えを意図的に工夫したり切り替えたりすることです。
行動的コーピングとは、その場で実際にどのような行動をとるか、という行動の工夫や切り替えのことです。
問題状況に備えてその時自分に何と言ってあげると良いか(認知的コーピング)、何をすると良いか(行動的コーピング)あらかじめ考えて おくことが役に立つことがあります。 

 

例えば「人にどう思われているかいつも気になってしまう」という方の場合、いくつかのコーピングを準備しておくことができるかもしれません。
不安がわいてきたら「自分が人に受け入れてもらえてるか不安なんだよね、心配になるよね」と不安を自分で認めてあげることや「もう少し様子を見てみよう」とか「そんなに自分を憎む人もいないだろう」「無理せず自分らしくいればそれでいいんだ」といった言葉を自分にかけてあげることで少し落ち着くことができるかもしれません(認知的コーピング)。
また行動的コーピングとしては「体の状態を変えること」が効果的と言われています。不安がわいてきたら「その場で大きく伸びをして深呼吸する」「ストレッチをする」「熱いシャワーを浴びる」などが良いかもしれません。「ひたすら何かに取り組む」のも効果的と言われています。単純な動作を繰り返してできるような、ひたすら床をみがく、編み物をする、といったことで気持ちが少し落ち着くかもしれません。
ここに書いているようなことをすでに実践されている方も多いのではないでしょうか。これまで何となくやっていたことでもコーピングとして意識的に行うことでストレスを緩和させる効果が高まります。
大切なことは、「うまくいくかどうか」とか「いいかわるいか」よりも、いろいろなコーピングを幅広く持っていて状況に合わせてそれらを意識的に柔軟に使えることです。カウンセリングを通してあなたにぴったりのコーピング(自分の助け方)を見つけていきましょう。

参考文献 認知行動療法実践ワークショップⅠ 伊藤絵美 著